真っ昼間の花火。
自転車で来たのか車で来たのかはよく覚えていない。
人気の無いところに自転車を停めた覚えはあるが、エンジンを止めてシートベルトを外した記憶もある。
誰もいない真っ暗な河辺を歩く。
生い茂った草の間から飛び込み台のようなものが延びている。
ちょうどテレビの鳥人間コンテストで見るようなものだ。
なんだか思い切り飛び込みたい衝動に駆られたが草を掻き分けて進む。
前に2人組が歩いている。
テレビでよく見る人気芸人だった。
急に夜空が眩しさに包まれ、CGのように精巧な花火が上がる。
「花火ですね。」
「綺麗ですね。」
僕はナインティナインに話し掛けた。
岡村さんが僕に何か言葉を返したが花火の音でうまく聞き取れない。
僕はいつの間にかオードリーの若林になっていた。
本当に好きな芸人だからなのか、オードリーのANNを聞きながら寝落ちしたせいなのかはわからない。
暗闇の先には華やかな屋台が並び、屋根つきの小屋で座って花火を見ている親子、中学の友達の家族だった。
僕は僕に戻り、支離滅裂な話をする。
誰も手をつけないローストピーナツを僕は一気に口に流し込む。
目覚めると13時を過ぎたところだった。
ああ、スクール革命を見逃した。